カテゴリ: オフショア開発
投稿者: kazu
 大手のIT系ニュースサイトを見ていると、よく中国の日本語人材は豊富で、コミュニケーションには問題ないといったことが言われているが、それは中国側企業が部署内でも日本語の上手な人を窓口としてアサインしているからであって、開発現場においては決して日本語人材が足りているわけではない。
 SEはそもそも語学のプロではないので、日本人SEは、中国人BSE(ブリッジSE)の日本語能力を誤解しがちである。例えばちょっと簡単な日本語が相手に通じてしまうと、「お、こいつ日本語うまいな」と思ってついつい難しい業務仕様もぺらぺらとしゃべってしまって、相手は相手でなんとなくしかわかってないのにタテマエ上「はいはい」とうなづき、あとになって要求がうまく伝わってなかったことがわかった、なんてことは十分想定できる。
 また下流へ行けば行くほど要員の数は増え、日本語を理解できる人員を確保したくなるのであるが、製造や単体テストをしている要員とは、多くは新人や経験の浅いプログラマであって、なかには全く日本語ができず、仕様書の意味を先輩に教えてもらいながらコーディングをしている人も多い。
 しかもシステムの仕様や顧客からの要求を的確に理解できる、いわゆるビジネスレベルの日本語を身につけるというのは、一朝一夕にできることではなく、それなりの業務経験と、日本での仕事の経験がある程度は必要であって、そんな人材をポンポン輩出できる会社はそうそうない。
 というわけで日本語人材は慢性的に不足しているのが実情であるが、多くの日系企業は、自分がやり取りしている中国人BSEの日本語が皆うまいという理由で、中国には日本語人材は豊富にあると勘違いしているように思う。
 しかし実際の中国での開発現場では、日本語を理解できる要員が少ないために、さまざまな問題が頻繁に起こっている。例えばさっき挙げたような仕様の理解ミスであるが、そのほかにも、QA票を記入できる要員が少なく進捗に遅れが出るとか、仕様書の意味が理解できず、電話で問い合わせれば早いが会話能力が低いためにメールで聞いているとか、もっと下流へ行くと、仕様書の意味を取り違えて、if {} else {}の処理を逆にしたりとか、例を挙げればきりがない。

 そうはいってもこれは語学習得の難しさを考えたらある程度は仕方のないことかもしれない。したがって日本側企業は、中国人BSEの日本語がうまいからといって安心せず、開発現場から上がってくる問題をうまくキャッチすると共に、こちらからは明確で具体的な指示を与えることが要求される。しかし実際のところ、多くの日本側企業は、仕様書さえもあいまいなまま中国へ発注するケースが少なくない。
 プロジェクト初期の出来具合があとあと大きな影響を及ぼすことを考えると、こういうことは絶対にやめたほうがいい。オフショア先もデスマーチに巻き込まれていい迷惑である。
というわけで発注段階でプロジェクトの成否は半分は決まっているように思う。この辺のオフショア先とのやり取りについてはまた改めて書こうと思う。
カテゴリ: 開発日記
投稿者: kazu
やっとブログできたのでこっちに書かせてもらいます。↓

どうもはじめまして、大連でへなちょこSEをしている、28歳(オス)。ペンネームは思いついたとき公表するということで…(行き当たりばったり)。実はもうじき会社を退職するんだけど、今までの経験をいろいろつらつら書いていこうと思っている。
大連に来る前は大阪でソフトウェア開発の仕事をしていた。一応大手だったけど、俺の部署ではちょうどメインだったはずのCOBOL案件が激減する時期で俺らの部署もJavaなどの新しい技術に手を出していかなくてはならない痛々しい時期だった。そんなわけで部署内では、大学の文系卒、Javaは新人研修でちょっとかじった程度の俺がけっこうJavaを知っている方の部類に入っていた。
そんなまさに過渡期的なこの部署にずっといて成長が望めるのだろうかとか、部署の雰囲気が保守的で、自分に合わないと感じたりとか(十何年ももCOBOLばっかりだったから無理ないのか?)、いろいろ悩んで結局大連へ行くことにした。
なぜ大連かというと、ちょうど興味のあった企業の就職場所が大連だったというだけで、別にどうしても大連に来たいわけではなかった。
大連へ来て、まずその某大手アメリカ系IT企業に入ったのであるが、思っていたような技術の仕事じゃなくて、完璧にいわゆる運用(オペレーション)の仕事でがっかり。さらに社内はほとんど日本語で業務が出来てしまっていた。これなら日本人なら誰でもできるがな!というわけで8ヵ月後に中国系SIに転職。やっと開発の仕事に戻れた。ちなみに言うと給料も5割くらい上がった。最初からこの会社にしていたら…と後悔。
で、晴れて中国系のシステム会社で働くことになった。この会社の案件は8割が日本からのオフショア開発で、日本語ぺらぺらの俺は当然対日開発の部署に配属された。対日開発なんだからみんな多少は日本語できるだろうと思っていたが、入ってみると日本語ができるやつは一握りしかいなかった…。特に新人は全然日本語が通じない。「こんにちわ」さえも知らない人もざらだった。普通の日本人でも「ニーハオ」は大概知っとると思うんやけど…。俺はというと前の会社では日本語ばかりで仕事をこなしていたから、8ヶ月も中国にいながらほとんど中国語ができなかった。
そして驚くべきは日本人の少なさ。前の会社にはたくさんいたが、この会社にはなんとたったの6人!全社員数は2000人を超えているのに何だこの少なさは。こんなところで本当にやっていけるだろうかと最初はかなり不安だった。
次回へ続く…。